最近、思い出したことがあります。
23~24歳ぐらいの頃、『性的マイノリティ』と呼ばれている方々と仲良くなったことがあります。
まず、最初にびっくりしたのが、『カテゴリー』が一杯あること。
ゲイ、レズビアン、FTM、TG、TS、ニューハーフなどなど・・・
もうそれはそれは沢山のカテゴリーがあるのです。
(すみません。覚え切れてません(汗))
いろいろな方と話してみればみるほど、カテゴリーが沢山あるのです。
最初は、『へえー、色んなタイプの方がいるんだなー』と感じました。
そのうちに、ある傾向があることに気がつきました。
それは、カテゴリーにこだわる方と、あまりこだわらない方の違いです。
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カテゴリーにこだわる方であればあるほど、
深い悩みを抱えているのです。
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僕が感じたところでいうと
『なんで、自分は、”普通”に生まれなかったんだろう。』
『普通に生まれて、堂々生きて、普通に恋愛して、セックスしたい。』
言葉で書くと軽いですが、これは本当に彼ら、彼女にとっては深刻です。
自分は生まれた瞬間から、『異常』な存在。
この悩みを理解できるでしょうか?
そして、女性ホルモンや、男性ホルモンに手を出す方もいて、
そんな方はかなりの確率で、精神のバランスが崩れていくのです。
身体にメスを入れた友人もいました。
本来自然に備わった生理機能に手を入れるって、
どれだけバランスが崩れてしまうか想像できるでしょうか?
しかも、『自分は普通には生活できない。』
『悩みを打ちあけられることさえできない。』
『子供を授かること、産めることは生涯ない』という、
内面的な葛藤に日々向き合っているのです。
僕が、彼女ら彼らと仲良くしていたのは二年ぐらいだったと思いますが、その間友人になった方のうち、二名が自殺、鬱になっている方はかなりいました。
さて、精神のバランスがいい状態だと感じた方々もいます。
それはあまりカテゴリーにこだわらない方。
『ほら、私って変態じゃん。(笑)』と笑い飛ばしたりしている方。
実際には、僕には計り知れない悩みと向き合っていたのかもしれません。
でも、少なくとも接していて、暗さは感じませんでした。
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僕がそんな方々から感じたのは、
『人間である』ということの大切さです。
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悩んでいる方であれば、あるほど、
『男』か『女』であるかにこだわっていました。
元気な方ほど、そこへのこだわりよりも、
『生きることへの楽しみ』を大切にしているように感じました。
つぎに感じたことは、『普通でまっとう』な感覚の方が多かったということです。
直接話しをしてみるまで、僕は『異常』と見ているところがありました。
例えば、テレビで、【オカマ】として出演されている方で、『普通』として扱われている方、見たことありません。
視聴者にとって『別世界』でキワモノである扱いです。
彼女たち、彼らは、僕らと同じ人間であるという扱いではありません。
当たり前の話で、普通に買い物して、ドラマやアニメを見たり、学校に通っていたり、夢を持っていたり、政治や経済や、オリンピックの話題で盛り上がります。
話をしている感覚もそこらの学校や職場で話していることと同じ。
なかでも、僕は年配の方々に今でも感謝していることがあります。
あの方々ほど、親身に僕の相談に乗って頂いた方は
人生のなかでありませんでした。
すごく暖かく、懐が深いのです。
人生経験も豊富で、社会的にも成功されている方もたくさんいらっしゃいました。
自分の息子や、弟のように、いや、それ以上に親身に深く話を聞いてくれるのです。
知識や経験もすごい方も多く、周りの大人が子供に見えてくるぐらいでした。
そんな中、僕はいつの間にか、彼女ら彼らを『尊敬』の目で見るようになりました。
そして、彼女ら、彼らが立ち向かっている『社会的な誤解(=圧力)』にいつか、
できることがあれば協力したいと感じるようになりました。
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そう、『まともな女』『まともな男』っていう、
どうしようもない、思い込みです。
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『まともじゃない人』って何でしょう?
『性同一性”障害”』って????
“障害”と分類して、その気になっている、社会的圧力ってなんなんでしょう??
僕のなかでは、彼女ら彼らには障害がありません。
あるのは、『女か男か選べ』という社会的圧力です。
レズビアンは『女性が女性を愛する』ゲイは、『男性が男性を愛する』などといった”定義”が、わざわざなんで必要なんでしょう??
ふつーに生まれ、ふつーに生活して、『自分はごくごく普通の人間』だと生活している方には、『普通ではない』ということを余儀なくされ、だから自分を『カテゴリー』に当てはめて苦しみ悩んでいる状況は、到底理解できないことだと思います。
テレビやマスコミで、ゲイタレント、オカマタレントなどといった扱いあれなんなんでしょう?
その裏でどれだけ傷ついている方がいるか、どれだけ知っているのでしょう?
僕は、あの素晴らしい方々と出会ったおかげで、
どんな方であっても『カテゴリーなどない、たったひとりの人間』だということが
分かりました。
そして、感覚的にですが、
『ありのまま、そのままのあなたでいいよ』というだけで、
どれだけの方々解放されるか、ということを感じました。
【異常】と扱われた方は、
人前にいるとき『ありのまま』とは程遠いところにいます。
そして、無意識のうちに少しでも受け入れられようと『普通』に合わせます。
つまり、『女か?男か?』という二択です。
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セミナーでは、
『性はグラデーションである』
ということをお伝えしています。
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肉体のもつ型とは、また別次元で、グラデーションであるということです。
このグラデーションということには、なぜか拘りを持っていました。
最近、過去この体験を思いだしてからは、
多分、それもかなり大きな原点だったような気がします。
僕は、薬やメスや、診断を受けずとも、どんなセクシャリティーであろうとも、誰も気にせず、普通に『人間と人間』として付き合える世の中になって欲しい、そして僕なりに貢献をしていきたいと考えています。
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まず、自分がなんであろうと、ありのまま、
そのままでいいと受け入れられる。
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そして、少なくない方にとっては『性はグラデーションである』ということが、体感できるだけで、自分を受け入れられるようになる。
そう確信しています。
つまり、カテゴリーに当てはめず、まず自分の感覚、エネルギーを体感するのです。
ここでもやはり、『あなたは、いまのあなたそのままでいい』
それを伝えていきたいです。